アイソレーションってダンスの基礎らしいけど、全然できなくて困ってる。どうやって練習したらいいの?
こんな疑問にお答えします。
記事を書いている僕のダンス歴は6年ほど。
これまでにはインストラクターなどの経験があります。
今回はそういった経験もふまえてお話するので、『アイソレーションをできるようにして、ダンスがうまくなりたい!』という方はぜひ参考にしてください。
ダンスの基礎「アイソレーション」とは?【重要性も解説】
アイソレーションとは、「からだの特定の部位を動かすテクニック」のことです。
たとえば、首だけを動かしたり肩だけを動かしたりするテクニックを、まとめて「アイソレーション」といいます。
アイソレーションをやる意味
アイソレーションが「ダンスの基礎」といわれていて、なんの意味があってやるのか。
それは、「ボディコントロール能力」を高めるためです。
[box05 title=”ひとこと”]ボディコントロール能力とは、からだを思うように動かせる能力のことで、「音楽をからだで再現する能力」ともいえます。[/box05]
音楽を再現する能力が高ければ、それは「ダンスの完成度が高い」、つまり「ダンスがうまい」ということです。
いいかえれば、ダンスの上達にはボディコントロール能力(=再現力)を高めることがポイントで、その「基礎練習」として「アイソレーション」をおこなっています。
【全7種】アイソレーションのやり方とコツ
実は、アイソレーションの種類はたくさんあり、やり方もインストラクターによって異なることがあります。
たとえば、首のアイソレーションにしても、いくつかのやり方・練習方法があるわけです。
とはいえ、やり方はちがってもアイソレーションの本質は変わらないので、以下では基本的なやり方を紹介します。
- 首
- 肩
- 胸
- 腰
- 足首
- 鎖骨
- お腹
※7種類にわけていますが、実際にやることはさらにおおいです。
すこしづつ練習してみましょう。
練習用のまとめ動画はこちら
この動画はふだんの練習用で、首〜鎖骨までの部位をとおしで練習できます。
練習するなかで苦手な部位に関しては、以下からの解説を参考にして補強するようにしましょう。
①:首のアイソレーション
「前後」は比較的かんたんですが、「左右」はむずかしいですね。
左右に動かすコツは、「耳を引っ張られるイメージ」です。
僕の経験上、「首を動かす」というと初心者の方は「あご」から動いている傾向にあります。そうではなく、耳が真横に引っ張られ、むしろ「あご」は耳と反対に動かすイメージでやってみてください。
- 右のやり方:耳は右に引っ張られ、あごは左へ
- 左のやり方:耳は左に引っ張られ、あごは右へ
これでもできない場合はありますが、ぜひ参考にしてください。
②:肩のアイソレーション
肩のアイソレーションは、肩先だけでやろうとすると動きがちいさくなるので、肩甲骨から「グッ」と動かすイメージでやってみましょう。
③:胸のアイソレーション
実は、胸のアイソレで使っているのは、「みぞおち」や「背中」の筋肉で、習得のコツは、それぞれの筋肉を上手に使いこなすことです。
[box05 title=”ひとこと”]たとえば、胸を右に動かすときは「みぞおち」を右にコントロールし、前に出すときは「背中」の筋肉をグッと押しています。[/box05]
こんな感じで、上半身の動きをコントロールするためには、「みぞおち」や「背中」の筋肉を柔軟に使いこなすことが重要。
胸のアイソレを練習するときも、「どこの筋肉を使っているか?」を意識してみましょう。
④:腰のアイソレーション
腰のアイソレーションは、細かくわけて2つの種類があります。
- 腰全体を動かすアイソレ
- 骨盤だけを動かすアイソレ
一般的には、骨盤を動かすアイソレを「腰のアイソレ」として教えられますが、より正確に習得したい方は、2つの種類をわけて練習しましょう。
ちなみに、骨盤を動かすために使っているのも「みぞおち」と「背中」の筋肉で、習得のコツは、それぞれの筋肉を上手に使いこなすことです。
[box05 title=”ひとこと”]たとえば、骨盤を前に動かすときは「みぞおち」を前にコントロールし、後ろに動かすときは「背中」の筋肉を使っています。[/box05]
という感じで、「みぞおち」と「背中」を柔軟に使いこなすことは、ダンスにおいてめちゃくちゃ重要。
胸のアイソレとおなじように、骨盤のアイソレを練習するときも、「どこの筋肉を使っているか?」を意識してみましょう。
⑤:足首のアイソレーション
足首のアイソレーションには「決まった型」はないので、「つま先やかかとをコントロール練習」くらいの認識でOKです。
実際に、ダンススクールで足首のアイソレをきちんと教えることは、ほとんどありません。
とはいえ、つま先やかかとのコントロールが上手になると、「クラブステップ」や「チャールストン」といったステップのキレが良くなるので、ぜひやっておきましょう。
※「決まった型」がないので、コツというコツは特になしです。
⑥:鎖骨のアイソレーション
上級者向けのアイソレーションです。
実は、使っている筋肉は「首のアイソレ」とおなじですが、筋肉の使い方が複雑になります。
やり方は、「首のアイソレーション」をしつつ「からだ」を反対に動かすイメージです。
- 前のやり方:首のアイソレ(後)+からだを前へ
- 後のやり方:首のアイソレ(前)+からだを後へ
- 左のやり方:首のアイソレ(右)+からだを左へ
- 右のやり方:首のアイソレ(左)+からだを右へ
イメージはこんな感じ。
最終的なゴールは、『頭の位置を変えずに鎖骨より下(からだ)を動かすこと』ですが、感覚がつかめるまでは頭が動いてしまってもOKです。
⑦:お腹のアイソレーション
もはや基礎レベルではないですが、いちおう紹介します。
興味のある方は動画を参考に練習してみてください。
アイソレーションを練習するときのコツ
どの種類のアイソレーションを練習するにしても、共通していえる3つのコツを紹介します。
- その①:動かし方を理解する
- その②:可動域を広げる
- その③:リズムを取る
順に解説します。
その①:動かし方を理解する
まずは「動かし方」を理解することが重要です。
なぜなら、正しい動かし方を理解しないまま練習すると、「変なクセ」がつくからです。
[box05 title=”ひとこと”]初心者の方は、無理に動かそうとしたりガツガツ動かしたりしがちですが、これだとケガをしたりや変なクセがつきやすくなります。[/box05]
あとからクセを直すのは大変なので、まずは小さくても「正しい動かし方」を理解しましょう。
鏡を見て確認したり、音楽をいったん無視して動きをチェックしたりすると良いです。
その②:可動域を広げる
動かし方を理解したら、「可動域」を広げていきましょう。
具体的な方法は、『いつもよりおおきく動かす意識をもつ』そして『ストレッチ』です。
特別な練習をしなくとも可動域は広がっていくものですが、意識的におこなうと上達スピートは倍になるでしょう。
なお、ダンサー向けのストレッチについては以下の記事にまとめているので、興味があれば参考にしてください。
その③:リズムを取る
アイソレーションは「動かせるだけでは不十分」で、最終目標は、「音楽にあわせることができる」というレベルまで仕上げることです。
というのも、ダンスにおいては「動き」と「音楽」がマッチして、はじめて「完成度が高い」といえるからです。
アイソレでリズムを取る練習はその第一歩なので、積極的におこないましょう。
なお、リズム取りは、ダンスおいてアイソレよりも重要です。くわしくは以下の記事で解説しているので、上達を考えている方は”かならず”チェックしましょう。
アイソレーションがどうしてもできないときの解決法
3つ紹介します。
解決法①:最初は補助をつけてもOK
アイソレの練習をするときは、「補助」をつけてもOKです。
たとえば、首の練習をするときに「肩」を手でおさえる。胸の練習をするときに「ひじ」で引っ張る。という感じ。
最終ゴールは、「動かしたい部位だけが動かせる」ですが、動かす感覚がつかめるまでは補助をつけながら練習してみましょう。
解決法②:練習方法をいくつか試す
最初にもいいましたが、アイソレーションの種類や教え方にはさまざまな方法があります。もしいまの練習で感覚がつかめない場合は、別の練習方法を試してみるのもアリです。
実際、からだの感覚的な部分は「本人」にしかわからず、「どこを意識すると動かしやすいか」も本人にしかわかりません。
YouTubeにはいろいろなレクチャー動画があるので、それらを参考にするとよいですね。
解決法③:あきらめず継続する
おおくのひとは、練習につまづくと「センスがない」「運動音痴」という言葉でダンスをやめてしまいますが、それはモッタイナイです。
たしかに感覚をつかむまでは時間がかかりますが、継続すればかならず感覚をつかめるようになります。
実際に、アイソレに限らずダンスの世界では、「習ったことが1日でできる」なんてほぼありません。
継続して練習するから上達するわけで、いいかえれば、継続さえすれば上達するということです。あきらめずに練習しましょう。
おまけ:アイソレーションの練習に使ってる曲
個人的に、アイソレーションの練習はちょっと退屈に感じます。ですので、好きな曲をかけて練習することによって、多少は楽しくなるものです。
僕が練習によく使っている曲はこちら。
もうすこしテンポのはやい曲が好きな方には、こちらがオススメ。
まとめ:アイソレーションを練習してダンスを楽しもう
記事のポイントをまとめます。
- アイソレーションの目的は、音楽の再現力を高めるため
- 種類や教え方はたくさんあるので、自分にあう方法を試そう
- 「あきらめず継続すること」がダンス上達のコツ
また、アイソレーションを網羅的に練習したい方は、下の動画を参考にしてください。
というわけで、今回はここまでとなります。
本記事がすこしでも参考になれば幸いです。